ブログ更新『第6の栄養素〝食物繊維〟』
そもそも食物繊維とは?
「ヒトの消化酵素で分解できないもの」の総称です。
食べても消化されないため、エネルギー源にはなりません。
では、なぜ食物繊維が体に必要なのでしょうか。
食物繊維は、大きく分けて
「水溶性」
と
「不溶性」
の2種類があります。
それぞれの特徴をご紹介いたします。
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水溶性食物繊維
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栄養素の吸収速度を緩やかにし、
食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
また、コレステロールをくっけて
体外に排出することで
血中のコレステロール値を下げてくれます。
さらに、
ナトリウムを排出する効果もあるので、
高血圧を予防する効果もあります。
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不溶性食物繊維
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水分を吸収して便の量を増やします。
便が増えると、大腸が刺激され
排便がスムーズになります。
有害物質をくっつけて、
便と一緒に排出してくれるので
腸をきれいにして
大腸がんのリスクを減らしてくれます。
このような健康効果があるので
食物繊維は
炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ 無機質
の5大栄養素に加えて
「第6の栄養素」
として注目されています。
なぜ腸には食物繊維が必要なの?
食物繊維の働きは水溶性か不溶性かによって、
腸内での働きは異なります。
○水溶性食物繊維の働き
水に溶けてゲル状になった成分が、ゆっくりと腸内を移動します。
そのため、
お腹がすきにくくなり、食べ過ぎを防いでくれます。
さらに糖や脂質、有害物質等の吸収を抑える効果もあります。
一部の有害な物質はゲル状になった食物繊維事態が吸着し、
体外に排泄してくれます。
○不溶性食物繊維の働き
不溶性食物繊維は、
その水分を吸収する力で大きく膨らみます。
そして腸を刺激し、
便通を良くしてくれるという働きがあります。
便が長く腸内に留まるのを防いでくれるため、
有害物質の吸収を抑える効果があるのです。
○水溶性・不溶性食物繊維共通の働き
食物繊維は人の消化酵素で消化されることはありませんが、
腸内細菌であれば食物繊維を分解することができます。
腸内細菌が食物繊維を分解すると、
ビフィズス菌等の善玉菌が増えます。
つまり、
食物繊維は善玉菌のエサと言えるわけですね。
食物繊維が不足するとどうなる?
便秘
食物繊維が不足すると便通が悪くなるため、
便秘になりやすくなります。
たかが便秘と侮るなかれ、
便秘は便が出にくいという問題だけではありません。
便が硬くなることによって肛門が傷つ き、
痔になることもあります。
また、便は体にとって不要なもの、
有害なものの塊です。
その塊がずっと腸内に留まっているため、
大腸がんといった重大な病気を引き起こすこともあります。
生活習慣病リスク
食物繊維は糖や脂質の吸収を抑えてくれます。
つまり裏を返せば、食物繊維が足りなければ
糖や脂質が吸収されやすくなるのです。
そのため、糖尿病や動脈硬化等の生活習慣病のリスクが高まります。
免疫の低下
食物繊維は善玉菌のエサです。
善玉菌は、実は人の免疫力に深く関わっています。
人の免疫機能の60%以上が腸に集まっており、
腸内環境が悪くなると免疫機能も低下してしまうのです。
その結果、体に入った人体に有害な細菌やウイルスを
退治することができず、病気になりやすくなってしまいます。
食物繊維が多く含まれている食べ物を食べよう
18~69歳の男性で20g以上、
女性で18g以上と言われていますが、
多くの日本人は不足している傾向にあります。
積極的に食べるように、
食物繊維が多く含まれている食べ物をご紹介します。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が
含まれている食べ物もあるため、
有効活用しましょう。
○水溶性食物繊維が含まれている食べ物
水溶性食物繊維はオクラや里芋、モロヘイヤ等のネバネバした食べ物や、
昆布、わかめなどの海藻類、
有名な食物繊維「グルコマンナン」
そういった健康補助食品を利用するのも良いで しょう。
○不溶性食物繊維が含まれている食べ物
数値だけ見ればたくさん含まれている食べ物がありますが、
100gあたりの食物繊維量が表示されているので、
実際に食べる量も考 える必要があります。
その中でおすすめなのがホウレンソウです。
茹でればたくさん食べやすい点もポイントです。
○両方を効率的に摂りたい場合は
オススメはアボカドです。
100gあたり5.3gもの食物繊維が含まれているため、
1個食べればかなりの食物繊維を摂ることができます。
ただカロリーには注意。
サプリメントはほどほどに
食物繊維はその重要性が広く知れ渡っており、
さまざまなサプリメントや健康補助食品が普及しています。
ただ食物繊維を摂らなければ!
と焦るあまり、食べすぎてしまわないように気をつけましょう。
サプリメントや健康補助食品などを食べすぎると、
お腹が ゆるくなることがあります。
栄養素の吸収が妨げられる可能性もあるのです。
簡単に摂りやすいと、ついつい多く摂ってしまいがち。
ですから、「1日1杯」といった
習慣づけがしやすいドリンク等で補っていきたいですね。